動物病院獣医師の開業の流れ｜１．基本方針の決定

動物病院の開業をしたいと考える獣医師の先生は、まず何からすればよいのでしょうか？

何のプランもなく動き出して途中の弊害で開業まで辿り着けないということも考えられますので、まずは開業の基本プランを考えることが重要になってきます。

１、「開業時期」と「開業の予算」の決定

開業に向けて動き出す際にこれらをまず決めておきましょう。

開業時期を決めないとどの時期に何をするのかの計画も立ちませんし、それにより開業までに余計な月日が流れる可能性があります。

また、予算を決めておかないと途中で資金が尽きてしまい開業できなくなる可能性もあるからです。
なお、予算は当初の考えより多くなることが殆どですので、ある程度余裕をもった予算にすることをお勧めします。

予算が決まりましたらその予算に見合う開業エリアを決定しましょう。

開業エリアは今後の病院運営を左右する大事な決定事項になりますし、開業エリアで先生も生活をしていくことになるかと思いますので、慎重に選ぶことをお勧めします。

なお、予算との相談にもなりますが、病院は賃借なのか購入なのかの決定も大事になってきます。

また開業当初は親族の助けが必要になることもありますので、その手助けいただける親族の方から近い場所を選ばれる方もいらっしゃいます。

３、「診療方針」と「経営理念」の決定

開業エリアが決まりましたら、診療方針や経営理念を考えましょう。

先生の目指す医療や開業エリアの地域性等を考慮し、

どの様な診療をしていくのか、
どの様な病院運営をしていくのか

以上を予め考えておきましょう。

≪例≫
「ホームドクター」なのか「専門医」なのか
「診療に専念する」のか「トリミングなども行う」のか
「個人事業で運営する」のか「会社を設立する」のか　など

４、「診療施設・設備の規模」の決定

診療方針等が決まりましたら、その診療方針を実現するための施設と設備を考えましょう。

病院の施設と設備には多額の投資が必要になりますので、当初決めた予算内で実現できるのか、追加の予算が取れるのかなどの検討も必要になってきます。

また、中古の医療機器を当初購入される方も多いですが、その機器によっては故障が多いものもありその後のランニングコストも考えなくてはなりません。